開幕直後までまったく興味がわかなかった万博。それなのに開幕前後からSNSを通じて入ってくる情報で少しずつ興味が出てきて、行ってみたいと思うようになった。SNSの宣伝効果の偉大さを感じつつ、マーケティングに自分が踊らされているのではないかと思いつつ、せっかくの機会なのでお天気の良い祝日、17時から入場できる夜間パスを朝に突如購入して行くことにした。
16時半に万博会場の最寄り駅、『夢洲』駅に到着。そこから東ゲートまでは5分程度か、思っていたよりすぐだった。しかし入場できる17時まではコンクリートの上で待機。屋根はない。4月といえど日差しで日焼けしそうだ。春でこれだ。夏はどうなるのだろうか。昨年の暑さを考えると恐ろしい。そして雨の日もなかなか大変だ。ディズニーランドも同条件だったろうか、と考えながら夏の運営を心配してしまった。
背の高い男の人の日陰にできるだけ入るようにして過ごした待ち時間が過ぎ、ようやく入場して10分経過するとパビリオンの予約ができるようになる。うわさでは聞いていたが、もちろん空きはほとんどなかった。
そもそも万博に行こうと思った理由。それは各国の食べ物にある。おいしいものを見つけたい。ここで美味しいものを知ったら旅行に行った際に楽しみが増える。今生のうちに行く可能性が低い中東や、今後行ってみたいと思っている国の食べ物、訪れたのに食べ損ねたもの。そんな食べ物に出会えるかもしれない。それに海外旅行欲を少しでも満たせるかもしれない。そんな気持ちで訪れたので、パビリオンは入らなくてもよかった。それなのに、パビリオンに入らなかったどころか、結局食べたのは日本のものだけだった。なぜか。一番の理由は事前調査が甘すぎたところにある。何を食べたいか、それはどこでどうしたら食べられるのか、しっかり調べてリストアップ&優先順位を決めておかなければいけなかった。あれもこれも食べたいものを食べられるほどの価格には設定されていないのだ。だからお手軽に食べられるスナック的なもので終わってしまった。
それでもそれなりに万博を楽しんだ。
日暮前後のパビリオンは美しかった。ライトアップされたパビリオンを外から眺めながら、ときどきショップやレストランメニューを見ながら歩く。大屋根リングに上って見ると建物の場所が俯瞰的に見られて、これはこれで楽しめた。ただ大屋根リングと地上を結ぶエスカレーターの設置場所が想像以上に少なかった。大屋根リングから見た「あのパビリオン行ってみよう」と思っても地上に下りるのにかなり周らないといけない。行きたい場所が遠くなる。
入場したときに唯一見る計画を立てた『水と空気のスペクタクルショー』。万博の見どころとされているこちらは19:10〜と20:30〜。20:30〜なら引き続きドローンショーが見られる、と聞き、20:30〜を目指した。19:10の回の時間はちょうど大屋根リングにいたので、そこからショーを眺めることができた。ショーを左側から見ていたが、やはり地上から見たほうが美しいという結論に、20:30〜のショーを地上から見て思った。ただ地上でも観覧席からでないときちんと音声が聞き取れない。もちろん観覧席の予約など取れていなかったので、ストーリーがわからずに終わってしまった。そして楽しみにしていたドローンショーは強風のため中止になった。
21:00頃。『水と空気のスペクタクルショー』が終わると東ゲートに向かった。多くの人が同じ方向を目指している。皆帰るのだ。ゲートを出ると、入ったときとは違うコースで駅まで向かうことになる。大勢の人が一気に駅に向かうからだろう、行きは5分で到着した駅も帰りは20〜30分かかっただろうか。ただ電車は次々に来る。混雑も朝のラッシュ時ほどではない。電車の中で、今日どこのパビリオンを周ったかを数え感想を言い合っている友達同士と思えるおじさんたちの会話に耳を傾け、あるかどうかわからない次回の訪問に備える。
こうして初めての万博訪問は終了。行く前は通期パスを買って一生に一度あるかどうかの万博を楽しもうかと思ったのだけれど、あと1回、行っても数回で満足かもしれない、と思い購入を保留中である。パビリオンがどれだけ楽しいのか。これを知らずに終わってしまった今回。やはりもう一度くらいは行かねばならない。
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