監督:トム・ハンクス
公開:2012年(日本)
監督でもあるトム・ハンクスと、ジュリア・ロバーツという大物スターの共演映画。小売店で仕事ができる男だったにも関わらず、高卒であることで首切りの対象となってしまった主人公ラリー(トム・ハンクス)が、大学へ行くことで新たな人間関係と生活をスタートさせる。一方、大学教授という仕事も結婚生活も鬱々としていたメルセデス(ジュリア・ロバーツ)は、新学期で迎えた新たな生徒たちを通じて人生を前進させていく。
解雇を言い渡されて帰る車の中での、トム・ハンクスの、涙を堪えて歪んだ表情にはグッと胸に来るものがあった。多分、トム・ハンクスのこういった表情の演技を観たのは初めてではない。だけれども初めてトム・ハンクスの演技が上手いと感じて自分の心に響いたのは、自分がそれなりに歳を重ねて経験値が高くなったからかもしれない。演技の善し悪しの基準は、見る人の人生経験値に左右されるものなのかもしれない。
解雇されて、思い入れのあるマイホームを手放すことにしたラリーと、付かず離れずの関係の隣人の会話がこころに残る。
隣人:”男が泣き言を言ってる”
”健康だし 養うべき家族はいない”
”アメリカに住み 白紙の状態だ”
”やり直せる”
ラリー:”ここが好きだ”
隣人:”行先は運命が決めてくれるよ”
”人生の気まぐれを考えたら 気づくはずさ…”
去らないといけな状況で”ここが好きだ”と言ったラリーの気持ちが痛いほどわかる。
そして隣人の言う通り。次に進むためには自分を納得させ、未来を信じようとすることが必要なのだと思う。
それにしても、ラリーが引っ越した先の玄関が素敵だった。小さなキッチンであったとしても自分のお城にできればいいのだ。なんだが清々しい気持ちで観終えた映画だった。
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